竹中勇人 泉南市長への陳情書

 泉南市長 竹中 勇人 様 

2021年 7月 29日
第1回せんなん女性議会OG会 れでぃご



泉南市立学校プール再開に関する陳情書

 市長におかれましてはご健勝のことと存じます。また、日頃の市政への奮闘に感謝致します。


 さて、私たち「れでぃご」の会は、2013年に「泉南市男女平等参画都市宣言」の記念事業として開催された「せんなん女性議会」の参加議員によって構成され、以後、市政への関心を忘れることなく勉強・行動をと、活動を行ってまいりました。


 2019年11月に小学生の作文「夏休みと人権」が私たちに届き、夏休みの学校プール一般開放が廃止され、泉南市の子どもたちから、友達と一緒に楽しくプールで遊べる夏休みがなくなってしまったこと、どこにも行けないという当事者である子どもの声を知りました。私たちは学校プールの再開を望んでいます。学校プールの廃止があまりにも突然の決定で、市民生活、とりわけ子ども達に大きな影響を与えていることを憂慮し、その決定が妥当なものなのかを調べてきましたが、調査の結果、学校プールの廃止決定は不当であるとともに、法律違反ではないかと判断するに至りました。したがって私たちは下記の二点を要求します。





一、泉南市学校プールの一律廃止の撤回。


二、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」で定められた教育委員会の職務権限を侵害し、学校プール廃止を決定したのは誰なのかを明らかにして市民への説明責任を果たすこと。



 以上の判断に至った、その根拠の概略を以下に記します。詳細は添付の報告書をぜひご参照ください。


【概略】

1.いつ、どこで、誰が、学校プール廃止を決定したのかが不明である。


(1)学校プール廃止は、 2019年1月22日の「泉南市教育委員会平成31年第1回定例会」で決定したのではない。(報告書p.1)


(2) 独立した執行機関であるはずの教育委員会。しかし学校プールに関する予算は教育委員会(狭義)の意思決定が及ばないところで決められている。(報告書p.2)


(3)学校プール廃止が編成された平成31年度大阪府泉南市一般会計予算の審議時に、全ての議員に対して学校プール廃止について資料を提示し、説明をしていない。(報告書p.8)


(4)竹中勇人市長答弁 「去年の秋からの検討」を裏付ける文書を情報公開請求したが、公開請求内容(件名)が改変され、請求したものとは違う文書が公開された。

(報告書p.10)

(1)「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第二十一条 五 教育委員会の所管に属する学校の組織編制、教育課程、学習指導、生徒指導及び職業指導に関することが教育委員会(定例会)で審議されず、「公正な民意による、地方の実績に即した教育行政」を行っていない。 (報告書p.12)


(2)「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第二十一条 七 校舎その他の施設及び教具その他の設備の整備に関することが教育委員会(定例会)で審議されず、教育委員会は「公正な民意による、地方の実績に即した教育行政」を行っていない(報告書p.18)


a)教育委員会定例会や市議会において、教育委員会は、プール廃止の理由に老朽化をあげていたが、行革・財産活用室が作成した「各小学校の劣化度調査の結果」を見ても学校プールは校舎などの他の建物に比べて劣化していない。(報告書p.19)


b) 市議会において竹中勇人市長は、プール廃止の理由に修繕費の急増をあげていたが、2014年度以降、修繕費は急増していない。(報告書p.21)


(3)「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第二十一条 十三 スポーツに関することが教育委員会(定例会)で審議されず、 教育委員会は「公正な民意による、地方の実績に即した教育行政」を行っていない(報告書p.24)

 

(1)学校プールは「泉南市公共施設等最適化推進実施計画」の対象施設にも拘わらず、同計画で定められた方針や実施プロセスが履行されていない。(報告書p.25)


(2)学校プール廃止を決めた3月市議会予算審議において理事者側は、建物の劣化状況の把握のための劣化調査表、固定資産台帳を示していない。そもそも予算審議時に議会、議員に対して学校プール廃止が「泉南市公共施設等最適化推進実施計画」によるものとの説明がなされていない。(報告書p.25)


(3)市民に対して学校プールの廃止が「泉南市公共施設等最適化推進実施計画」に基づくものとの説明がなされていない(報告書p.26)