プール廃止の検討期間が1カ月以内?どこで誰が決定したのか不明



学校プール廃止は、 2019年1月22日の「泉南市教育委員会平成31年第1回定例会」で決定したのではなく、同会議までに決定していた事項です。




 2019年12月6日の泉南市議会会議録 令和元年第4回定例会(第3号)本文に以下の質疑、答弁があり、学校プール廃止が平成31年1月の教育委員会の定例会で決定されたと記載されています。


◯13番(和気信子君)

 (前略)また、今回の廃止の提案は、教育委員会から出されたというふうには思いますが、最終判断は誰がされたのでしょうか、お聞かせください。


◯議長(南 良徳君) 岡田教育部長。


◯教育部長(岡田直樹君) 

 (前略)また、2つ目のプール廃止等の関係でございます。学校プール施設の利用停止については、まず市事務局側で検討を行い、そして平成31年1月の定例会において、被災以後のプールの安全確保が不十分であること、あるいは来期の一般開放事業の実施が困難であること等、それから水泳授業については、一部温水プールへの移行を検討し、今後全面的に温水プールへ移行していくということ御説明し、学校プールを近い将来廃止していく方向であるということについて御説明を行いまして、そこで了承を得て教育委員会で決定していただいたものでございます。 以上です。


◯議長(南 良徳君) 和気議員。


◯13番(和気信子君) そうしますと、前のときは本当にお金、マイナス5%シーリングで、どこかを削らなあかんというたときに、御提案されても最終的には市長が判断できたということであるんですけれども、そうすれば今回もいろんなことがあっても、子どもたちにとって大事やというふうに思えば、市長がやっぱりこれは子どものために残したほうがいいんじゃないかということになれば、決まるかなというふうに、今回はそう思いましたので、そのことについてお聞きしたんです。

 もうそれはあくまでも権限は教育委員会のほうにあったということなんですね。その辺をちょっとお答えください。


◯議長(南 良徳君) 岡田教育部長。


◯教育部長(岡田直樹君) 今回、学校プールで水泳授業をしないこと、プール自体を使っていかないことを決めたのは教育委員会でございます。 以上です。


 しかし、泉南市ウェブサイト「教育委員会の点検・評価」の「平成30年度 点検・評価報告書」の 3.教育委員会会議の開催状況(PDF:122.5KB) p.9に、「学校プール等のあり方」(提出日1月22日)は「審議案件」ではなく、「報告事項」の欄に掲載されています。すでに決定された事項を事務局が教育委員に報告したのであって、この会議で決定したわけではありません。




 ではいつ学校プール廃止が検討され、決定されたのでしょうか。



 2018年12月17日の「泉南市教育委員会平成30年第12回定例会会議録」によると、



○桐岡教育総務課長

 それでは、議案第3号、平成31年度大阪府泉南市一般会計当初予算に係る要求(案)教育委員会所轄分について説明させていただきます。

(略)

 次に、学校プール授業事業については、前年度比771万6,000円の増額となっております。増額の主な要因といたしましては、修繕料が450万円の増額。備品購入費が208万6,000円の増額となったためでございます。

 

と記載されてあって、2018年の12月17日時点で、教育委員会は、小学校プールを修理して学校プール授業事業を行うつもりだったことがわかります。それが一転、


2019年1月22日の「泉南市教育委員会平成31年第1回定例会会議録」では「議案」ではなく、「報告」事項として以下のように教育委員に説明があり、近い将来、全てのプールを閉鎖せざるを得ないと記載されています。



○岡田教育部長

学校プール一般開放事業については、開催の見通しが立ちません。この夏は中止とせざるを得ないと考えております。夏休みの子どもの居場所づくり事業については別途計画を進めておるところでございます。同時に学校の通常授業としてとり行うプールの授業につきましても、やはり学校プールの利用自体がまだ目処が立たないこともありますので、民間の事業者が運営するプールの利用を検討しております。

(略)それ以外の学校(西信達小・中学校、信達小・中学校、砂川小学校、泉南中学校以外)については、先ほど申し上げた民間事業者のプールにバスを仕立てて移動するイメージで、今学校との意見交換をさせていただいているところです。

 学校からも学校プールの一般開放の中止や学校プールを授業で利用できないのは残念だという声もございますが、(略)

 学校のプールの施設設備は老朽化が進んできております。このたび修理ができない状態があり、修繕等の見通しが立たないということもございますが、今後の維持、改修コスト等を考えますと、平成31年度は先ほど申し上げた3カ所の学校プールは使用できますが、近い将来、全てのプールを閉鎖せざるを得ないと考えておるところでございます。

 

 教育委員会定例会会議録によると検討期間は2018年12月17日以降、2019年1月22日の間と考えられますが、竹中市長の2019年6月7日の市議会定例会の答弁(88番)では「去年(註:2018年)の秋から検討」と発言しています。以下は市長の 2019年6月7日の市議会定例会の答弁(88番) です。



 今回は、それはFMの計画としては、そういう位置づけではございますけれども、昨年の猛暑、それからその後の台風での被害、そういうのもありまして、本年度のプールの使用が、あの猛暑によって、子どもたちに対する熱中症のおそれがあるということもありまして、急遽温水プールを使っての授業はできないかということの検討をさせていただきました。

 そういう去年の秋からの検討ということになったこともありまして、市民の皆さんへの決定してからの説明の時間が足りなかったということでございまして、それにつきましては、5月に市民の保護者の皆さんに学校を通じて、その辺の文書を送付させていただきました。



私たちは以下の文書を情報公開請求中です。また詳細がわかり次第、このページを更新します。

市長の市議会答弁(別紙参照)にある「温水プールを使っての授業」を去年(註:2018年)秋から検討したことがわかるすべての文書(会議録、メモ等)を出してください。

情報公開請求 投函 2021.5.14

教育委員会 請求書受け取りのメール  2021.5.17

公開請求資料 受け取り 2021.5.28


情報公開された資料は、「温水プールを使っての授業の検討資料」という請求内容に改変されており、誰がいつ、どこで決定したものかがわかる文書(会議録、メモ等)ではありませんでした。詳しくはこちらを見てください。




学校プール廃止についての報告書ができました




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