公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引の抜粋

 文科省の「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」
~少子化に対応した活力ある学校づくりに向けて~

(平成27年1月27日)の抜粋です。


1章 はじめに

~学校規模適正化の背景と本手引の位置付け 


(1)学校規模の適正化が課題となる背景

  •  児童生徒が集団の中で、多様な考えに触れ、認め合い、協力し合い、切磋琢磨することを通じて一人一人の資質や能力を伸ばしていくという学校の特質を踏まえ、小・中 学校では一定の集団規模が確保されていることが望ましいものと考えられます。 
  •  このため、国では昭和31年に中央教育審議会の答申を踏まえて、事務次官通達を発 出した後、昭和32年に『学校統合の手引』を作成し、翌33年には小・中学校の学 校規模(学級数)の標準を定めるなどして 1、地域の実情に応じた学校規模の適正化を 推進してきました。また、一部に学校規模を重視する余り無理な学校統合も見られた ことから、昭和48年に地域住民の理解と協力を得て行うよう努めることや、小規模 校の利点を踏まえ、総合的に判断した場合存置する方が好ましい場合もあることなど を通達しています。

(中略)


(2)学校規模の適正化に関する基本的な考え方


【地域コミュニティの核としての性格への配慮】


  • 同時に、小・中学校は児童生徒の教育のための施設であるだけでなく、各地域のコミ ュニティの核としての性格を有することが多く、防災、保育、地域の交流の場等、様 々な機能を併せ持っています。また、学校教育は地域の未来の担い手である子供たち を育む営みでもあり、まちづくりの在り方と密接不可分であるという性格も持っています。
  • このため、国では昭和31年に中央教育審議会の答申を踏まえて、事務次官通達を発 出した後、昭和32年に『学校統合の手引』を作成し、翌33年には小・中学校の学 校規模(学級数)の標準を定めるなどして 1、地域の実情に応じた学校規模の適正化を 推進してきました。また、一部に学校規模を重視する余り無理な学校統合も見られた ことから、昭和48年に地域住民の理解と協力を得て行うよう努めることや、小規模 校の利点を踏まえ、総合的に判断した場合存置する方が好ましい場合もあることなど を通達しています。

(中略)


(3)地理的要因や地域事情による小規模校の存続 


  •  特に山間へき地、離島といった地理的な要因や、過疎地など学校が地域コミュニティ の存続に決定的な役割を果たしている等の様々な地域事情により、学校統合によって 適正規模化を進めることが困難であると考える地域や、小規模校を存続させることが 必要であると考える地域、一旦休校とした学校をコミュニティの核として再開するこ とを検討する地域なども存在するところであり、こうした市町村の判断も尊重される 必要があります